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「iPhoneで撮った写真」と侮っていた頃の話
一眼カメラを買うまで、iPhoneで写真を撮ることを少しバカにしていた。本格的に写真を撮るなら一眼でしょ、という気持ちが正直あった。
カメラを買って構図や露出を勉強し始めたとき、同じ技術をiPhoneに当てはめてみた。すると今まで撮っていた写真とは全然違う結果が出てきた。機材の問題じゃなかった。撮り方の問題だったのだ。
今回はiPhoneのカメラで使えるテクニックを10個紹介する。一眼カメラがなくても、今日から写真が変わる内容だ。
1. グリッドをオンにして構図を意識する
「設定」→「カメラ」→「グリッド」をオンにする。これだけで画面に3×3の格子線が表示される。主役を格子点のいずれかに合わせて撮るだけで、写真の印象が変わる。これがiPhoneカメラで最初にやるべき設定だ。
2. 画面タップでピントと露出を分ける
iPhoneは画面をタップするとその場所にピントが合い、明るさも自動調整される。でも太陽を入れたシーンでは、「明るくして撮りたい空」と「ピントを合わせたい人物」が違う場所にある。その場合は画面を長押しすると「AE/AFロック」が有効になる。その後、太陽マークのスライダーを上下して明るさだけ別に調整できる。ピントを人物に固定したまま空の明るさを落として両立させる、これが使いこなしの第一歩だ。
3. ポートレートモードを「距離」で使いこなす
iPhone XS以降のポートレートモードはボケが美しい。ポイントは「被写体との距離」だ。推奨距離は1.2〜1.5メートルで、近すぎても遠すぎてもボケが出ない。カフェのラテアートを撮るときや、テーブルの料理を撮るときには少し距離を取ってポートレートモードを使うと、背景が自然にボけて料理が際立つ。人物撮影では逆光にすると輪郭に光が回り込んで美しい光の当たり方になる。
4. ナイトモードを使いこなす
ナイトモードは暗い場所で複数枚を重ねて明るい写真を作る機能だ。iPhone 11以降で自動的に有効になる。「長い時間ほど明るく撮れるが手ブレが出やすい」という特性がある。三脚かテーブルに置いて撮ると、4〜10秒の露出でも手ブレなく撮れる。夜景の反射や暗い室内のキャンドル、薄暗いカフェの窓際席など、一眼カメラを持ち込みにくいシーンで特に力を発揮する。
5. 超広角と望遠の使い分けを覚える
iPhone 13以降の標準モデルは0.5×(超広角)・1×(広角)・2×(望遠)の3つを切り替えられる。0.5×は狭い空間を広く写せるが歪みが出やすい。部屋の全景やせまい路地を撮るときに使う。2×はポートレートや料理撮影で使う。背景の圧縮効果で被写体が際立つ。1×はオールマイティだが「広い場所で人を撮るとき」など、状況に応じて切り替える意識が大事だ。
6. ProRAWで「現像前提」で撮る
iPhone 12 Pro以降でProRAWが使える。「設定」→「カメラ」→「フォーマット」から有効化できる。1枚あたり約25MBと容量は大きいが、Lightroom Mobileで後から明るさや色を大幅に調整できる。日常のスナップならJPEGで十分だが、「これは残したい」という場面ではProRAWで撮っておくと後悔が少ない。暗い場所や空と地面の明暗差が大きいシーンで特に差が出る。
7. 斜め45度の光を探す
写真が「なんか微妙」になる原因の多くは光の当たり方だ。真正面から光が当たると平坦な印象になる。真上から当たると影が下に落ちて顔が暗くなる。斜め45度の角度から自然光が当たる位置を探して立ち位置を変えると、被写体に立体感が出る。窓際での撮影なら、窓を正面より少し横に置くアングルで撮ると劇的に変わる。
8. 背景の「うるさい要素」を排除する
写真が引き締まらない原因の多くは「背景のごちゃごちゃ」だ。被写体に近づく、しゃがんで背景を空にする、背景に電柱や看板が重ならない立ち位置を選ぶ。この3つを意識するだけで写真の整理感が増す。スマホは望遠が弱いため、一眼のように背景をボカしにくい。だから背景の整理を「動いて解決する」意識が重要だ。
9. バーストモードで「決定的瞬間」を逃さない
iPhoneでシャッターボタンを左にスワイプするとバーストモードになり、連続で撮影できる。動き回る子どもやペット、波や噴水など動きのある被写体を撮るときに使う。数十枚の中から「ここだ」という1枚を選ぶ作業が楽しい。連写した写真はアルバムで「バースト」としてまとめられ、不要なカットを一括削除できる。
10. Snapsheedで仕上げる
撮った後の編集アプリは Snapseed が最強だと思っている。無料で使えて機能が充実している。「ツール」の中の「部分補正」が特に便利で、暗い顔だけを明るくしたり、空だけ青みを増したり、部分的な調整ができる。「ヘッドポイント」を使えば人物の目のまわりだけ明るくするなど、細かい調整が指1本でできる。フィルター機能もあるが、やりすぎると不自然になるので控えめに使うのがコツだ。
iPhoneのカメラは本当に十分戦える
この10個を意識して撮った写真は、一眼カメラで何も考えずに撮った写真より格段にいいことも多い。機材の性能差は確かにあるが、「どう撮るか」の差のほうが圧倒的に大きい。
高いカメラを買う前に、まずiPhoneで撮れることの限界まで試してほしい。そこで「もっとボケを出したい」「暗い場所でもっと綺麗に撮りたい」という具体的な不満が出てきたとき、初めてカメラを買う理由になる。
